半世紀以上前、1960年代。野山に自生する山ぶどうの他に、富良野の大地に、ぶどうの木は存在しませんでした。「ワインの本場・ヨーロッパと気候風土が似ている」ことからワイン造りへの機運が高まり、醸造用ぶどうの栽培を目指して「富良野市ぶどう果樹研究所」は設立されました。設立から50年あまり。 この間、情熱をもつ多くの人々が試験研究、製造開発に携わり広く愛され続けるふらのワインの「いま」につながっています。
ぶどうは全て富良野産:美味しいワインは、美味しいぶどうから。海外で生産される輸入ぶどうを使用するワイナリーもある中、「ワイン事業による地域の農業振興」という当初の基本方針からぶれることなく、地元富良野産のぶどうでワインを製造し続けています。ぶどう果樹研究所設立以来、上川農業改良普及センター、中央農業試験場、そして契約農家の方々と協力しながら、醸造用ぶどうの品質改良に取り組んでいます。
ぶどう果樹研究所が開発『ふらの2号』:富良野で生まれた新品種。もともと、富良野には糖度が高い山ぶどうが自生しており、富良野市ぶどう果樹研究所では、「セイベル13053」と交配し、オリジナルの新品種を開発して「ふらの2号」と命名しました。山ぶどうならではのコクと酸味をいかした赤ワインは、その名も『羆の晩酌』。樽で1年、瓶で1年熟成させることで奥の深いふくよかな風味を楽しめるワインとして好評です。